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神戸地方裁判所 昭和42年(わ)631号 判決 1968年3月29日

本店の所在地

神戸市長田区西尻池町三丁目七番地

株式会社 つばめ

右代表者代表取締役

大橋一雄

本籍

神戸市須磨区中島町三丁目七番地の三

住所

同市同区同町三丁目一の七

会社役員

大橋一雄

明治四四年九月一日生

主文

被告人大橋一雄を懲役五月に、

被告人株式会社つばめを罰金二三〇万円に、

それぞれ処する。

被告人大橋一雄に対しこの裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人株式会社つばめは、神戸市長田区西尻池町三丁目七番地に本店を設けパチンコ玉自動還元機の製造販売を主目的とするもの、被告人大橋一雄は同会社の代表取締役としてその業務全般を統轄しているものであるが、

一  被告人大橋一雄は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、昭和三八年八月一日から昭和三九年七月三一日までの事業年度における同会社の実際の所得額は四七、五五九、四八八円で、これに対する法人税額は一七、七二三、八三〇円であつたのにかかわらず、売上を除外し、借入金を架空計上する等の不正な方法により所得の一部を秘匿したうえ、同年九月三〇日が確定申告の申告期限であるのに正当の事由がなくてその申告を懈怠し、期限後の昭和四〇年一月六日神戸市長田区大道通一丁目三七番地の所轄長田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一〇、四九七、〇〇一円で、法人税額が三、八三八、八六〇円である旨虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて詐偽その他不正の行為により正当法人税額と申告法人税額との差額一三、八八四、九七〇円を逋脱し、

二  被告人株式会社つばめは、代表取締役大橋一雄において、その業務に関し法人税を免れようと企て、右記載のとおり正当の事由がなくてその申告を懈怠して期限後に虚偽の確定申告書を提出し詐欺その他不正の行為により法人税を逋脱し

たものである。

(証拠)

一、住田武雄作成の証明書

一、証人宍戸孝子の当公判廷における供述

一、宍戸孝子の検察官に対する供述調書六通

一、同人作成の昭和四〇年七月二日付確認書

一、万部貫三の検察官に対する供述調書

一、尾谷忠信作成の証明書二通

一、押収してある銀行勘定帖四冊(昭和四二年押三九二号符号一の一から四)、振替伝票一二綴(同号符号二の一から一二)、代金取立手形預り通帖(同号符号三)、代金取立手形通帖(同号符号四)棚卸表(写)(同号符号六)

一、被告人の検察官に対する供述調書

(適条)

被告人大橋一雄の判示(一)の所為に対し、申告期限懈怠の点につき、法人税法(昭和四〇年法律三四号)附則一九条同法による改正前の法人税法一八条一項四八条の二本文(懲役刑選択)、法人税逋脱の点につき、法人税法(昭和四〇年法律三四号)附則一九条同法による改正前の法人税法四八条一項(懲役刑選択)

被告人株式会社つばめの判示(二)の所為に対し、申告期限懈怠の点につき、法人税法(昭和四〇年法律三四号)附則一九条、同法による改正前の法人税法一八条一項四八条の二本文五一条一項、法人税逋脱の点につき、法人税法(昭和四〇年法三四号)附則一九条、同法による改正前の法人税法四八条一項五一条一項

被告人大橋一雄につき併合加重、刑法四五条前段四七条本文一〇条四七条但書(重い法人税逋脱の罪の刑に加重する)

被告人株式会社つばめにつき併合加重、刑法四五条前段四八条二項

被告人大橋一雄につき執行猶予、刑法二五条一項一号

出席検察官 吉村徳則

(裁判官 金沢英一)

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